K-グランド(瓦舗装)は、CO2を削減する効果があります。
(独)国立環境研究所が「再生製品の安全品質と環境負荷評価に関する調査業務」の業務委託を行っている(株)エックス都市研究所が制作・運営する「リサイクル製品認定制度情報サイト」に掲載されているリサイクル製品環境負荷簡易評価ツール(EATRP ver 1.0)に基づき、計算を実施しました。その結果とK-グランド製品の情報をお知らせします。
- ・CO2削減量測定結果
- ・舗装材の種類
- ・舗装材の形状(K-グランド(C):瓦骨材利用透水・保水性舗装材)
- ・骨材の形状
- ・瓦舗装の意匠性
- ・CO2削減の可能性
- ・透水試験結果
- ・安全性について
- ・その他の景観舗装材
CO2削減量測定結果
既存製品※1に対し、K-グランド(C)(瓦廃材利用舗装材)を1t製造すると、14.78Kg-CO2の二酸化炭素が削減されます。1tで本製品では約5㎡(厚み10㎝のとき)の面積が舗装でき、例えば1000㎡の歩道を築造すると、2956 Kg-CO2(約3t)もの二酸化炭素が削減されます。またご自宅のカーポートや建物周囲の犬走り等で50㎡使用したとすると、約150Kg-CO2の二酸化炭素が削減されます。
また、後述しますが瓦を骨材に使用した舗装材は、瓦骨材自体がポーラス構造であり、水分を骨材内に留めます。すなわち保水性能をもった舗装材となります。夏場の打ち水効果などは通常の舗装材(コンクリートやアスファルト等)に比べ、非常に長持ちします。
保水性舗装材は都市部などにおけるヒートアイランド現象を抑える効果が期待でき、暑中の冷房効果を高めます。つまり、クーラーの使用量を減らすことができ、この点からも二酸化炭素を減らすことが可能となります。
ここで心配なのは冬場の凍結融解作用ですが、凍結融解試験では全く問題がありません。
※1 既存製品とはリサイクル材を用いない全てバージン材で製造された同様の製品になります。
舗装材の種類
評価対象のイーシーセンターが扱う舗装材は以下になります。
※各種認定は下記リンク先を参照し静岡県の認定番号を表示ください。
製品名 | 機能 | 各種認定 |
---|---|---|
1、K-グランド(C) | 保水性 透水性 |
静岡県リサイクル認定製品 認定番号25-03 |
3、K-グランド(CO)瓦コンクリート | 保水性 | 静岡県リサイクル認定製品 認定番号25-04 |
4、K-グランド(R) | 透水性 | |
5、K-グランドコート | 防滑性 | 静岡県リサイクル認定製品 認定番号25-05 |
舗装材の形状(K-グランド(C):瓦骨材利用透水・保水性舗装材)
K-グランド(C)
瓦を骨材に用いたポーラスコンクリートです。瓦を骨材に用いることで保水効果があり、透水性と保水性の両方を兼ね備えています。
K-グランド(CO)瓦コンクリート
瓦を骨材に用いたコンクリート舗装材です。写真のサンプルは上部が刷毛引き状況、下部がその風化状況です。(グレーは風化状況のみ)風化とはいっても、刷毛引きの模様が消える程度(1年ほど)でこの表情が表れてきます。瓦の釉薬部分が独特の表情をかもし出し、面白い意匠に仕上がります。また、光等が釉薬部分にあたると反射されて夜間等はキラキラと輝き、歩行者の安全性を高めます。
カラーType
豊富なカラーバリエーションを取り揃えております。
各色の配合比率や配合率を変えれば、何通りも作成することが可能です。
骨材の形状
瓦骨材は様々な粒径のものがあります。
製品の種類や使用用途に応じて、様々な骨材を利用しています。
現在では廃棄された瓦を各種製品にし、ほぼ100%リサイクルしております。
また、破砕のとき骨材の角を丸めるような工夫もしております。
瓦舗装の意匠性
土で出来ている瓦は、主に釉薬瓦といぶし瓦に分けられます。
釉薬瓦は表面が釉薬で覆われており、中身は土色(赤色っぽいもの)です。いぶし瓦は釉薬が使用されず、中まで黒く燻されているものになります。
その他にはセメント瓦と呼ばれる、セメントで出来ている瓦もあります。これらは瓦の産地により大別されます。例えば釉薬瓦であれば、愛知県三河エリアの三州瓦、島根エリアの石州瓦が有名です。
また、兵庫県淡路エリアや奈良、四国エリアではいぶし瓦の有名な産地となります。
釉薬瓦は表面はつやがあり中身はベージュ系のものが大半です。いぶし瓦は黒い瓦になります。
この瓦骨材を使用した舗装材は、製造工程で二酸化炭素排出量を既存製品のものより抑えることができます。そして舗装後は、都市部のヒートアイランド現象を抑える保水性舗装となり、また透水機能を併せもつ舗装材は雨水などを土壌に返します。
これは近年増加している豪雨による被害も緩和できる可能性をもっています。
CO2削減の可能性
瓦は多孔質(多くの穴をもつ性質)な物質です。つまり表面積が非常に大きい物質となります。表面積が大きいと、それだけ多くの水分を保つことが可能になります。また瓦は高温(1100℃~1300℃ほど)で製造されている為、硬質セラミックと考えられ、骨材の膨潤性は低いものとなっています。このことから、舗装用骨材として優れたものと位置づけられます。
この瓦骨材を使用した舗装材は、製造工程で二酸化炭素排出量を既存製品のものより抑えることができます。そして舗装後は、都市部のヒートアイランド現象を抑える保水性舗装となり、また透水機能を併せもつ舗装材は雨水などを土壌に返します。これは近年増加している豪雨による被害も緩和できる可能性をもっています。
地表が建物やアスファルト等で覆われていなかった昔、その地表が雨水を吸い込み、それを大気中に蒸発させ、周囲の環境を整えていました。周囲の地面の環境が保水性のものや、透水性のものになると、それだけ生活環境がよくなる気がしませんか?事実、瓦舗装材で施工した場所と、普通のコンクリート舗装、アスファルト舗装で施工した場所では舗装表面温度が違います。
透水試験結果
下の写真は透水試験中のもので、左側の写真の左側のサンプルがK-グランド(C)です。
右側の写真はアップ写真です。スムーズに水を通します。また保水もしています。
尚、左側の写真の右側のサンプルは瓦透水性樹脂舗装K-グランド(R)です。
透水試験基準としてイーシーセンターでは300ml/sec以上としています。
下は吸水試験の様子です。瓦舗装は水分を吸い上げる機能も有しています。
サンプルの下半分が濡れた状態になっています。保水している状況もわかります。
安全性について
定期的に分析を行い、土壌環境基準及び水質環境基準を満たしているかを確認しています。
検査結果 | 土壌環境基準 | 水質環境基準 | |
カドミウム | 0.01mg/l以下 | 0.01mg/l以下 | 0.01mg/l以下 |
鉛 | 0.01mg/l以下 | 0.01mg/l以下 | 0.01mg/l以下 |
ヒ素 | 0.01mg/l以下 | 0.01mg/l以下 | 0.01mg/l以下 |
総水銀 | 0.0005mg/l以下 | 0.0005mg/l以下 | 0.0005mg/l以下 |
六価クロム化合物 | 0.05mg/l以下 | 0.05mg/l以下 | 0.05mg/l以下 |
セレン | 0.01mg/l以下 | 0.01mg/l以下 | 0.01mg/l以下 |
フッ素 | 0.8mg/l以下 | 0.8mg/l以下 | 0.8mg/l以下 |
ほう素 | 1mg/l以下 | 1mg/l以下 | 1mg/l以下 |
この様な魅力がある瓦を捨てるのはもったいない!
新築の家を建てるのに昔の家の材料を使いたいなぁ
実はちょっと捨てることに抵抗がある
とお思いの方はこちらへお気軽にご連絡ください。
その他の景観舗装材
K-グランド(R)
瓦骨材利用透水性景観樹脂舗装材 K-グランド(R)シリーズ
瓦を骨材に用いた透水性樹脂舗装です。顔料は使用せず、骨材の色だけで変化をつけています。透水性の効果及び、滑り止め効果も高く、足への負担も軽減することができます。
自然と交通弱者に優しい舗装材です。
【施工写真】
K-グランドコート
瓦骨材利用薄層舗装材 K-グランドコートシリーズ(ノンスリップタイプ)
瓦を骨材に用いた薄層舗装材です。瓦の粉を特殊固化材と混ぜ、吹きつけで仕上げるタイプです。透水性はありませんが、透湿性があり、下地からの湿度による膨れやはがれに強い舗装材です。ノンスリップであり、またカラーバリエーションもたくさんありますので、視認性も高く、安全な道路環境を提供することができます。もちろん環境にもやさしい舗装材です。
【施工写真】
『K-グランド』は㈱エコシステムの登録商標です。