静岡市葵区諸子沢の大久保沢上流部では2023年8月23日までに大規模な地滑りが発生しました。地滑りの規模は幅が170mにわたって崩れ、土砂は1.5km流出、林道の一部も崩落しました。大久保沢には複数の治山堰提が県によって設置されていましたが、そのえん堤を乗り越えて土砂が流出してしまう程の大災害でした。

今回、静岡市建設局土木部河川課が災害復旧にあたり、国庫補助を受ける為に国土交通省、財務省に現地確認をしてもらう事を目的として災害査定が行われました。

現地立会いにおいて、現地被災場所付近からドローンをフライトさせる事は困難であり、危険が伴う事から、少し離れた場所からのフライトとなりました。被災の場所と状況をリアルタイムで確認し災害地全体のイメージを共有するために、「遠隔情報共有システムのHec-Eye」を活用しドローンを使い中継をする必要がありました。

山間部である葵区諸子沢周辺付近では電波状況が芳しくない所が多い為、事前確認の段階では従来の方法では電波が安定せずテスト用の中継が出来ませんでした。その為、Star Linkの衛星通信を使用した中継となりました。

「Hec-Eye」からの中継映像は、一つの画面上で「中継映像」と「映像の現在地」を同時に 確認する事ができます。また「Hec-Eye」の地図上に中継画像を保存できるため、必要な時にいつでも確認することが可能です。

参加者組織

ドローンフライト:イーシーセンター(森下、宮尾)

現地確認

国交相:査定官

財務省:東海財務局 立会官

静岡市:河川課、建設政策課

本部 静岡市役所災害対策室にてリアルタイム中継を閲覧